4月 302013
 

棟梁から電話を頂き「だいたいできました」とのこと。

そこで,換気のガラリを取付に現場へ伺ったところ,(ほとんど)出来てますよ,スタジオが!

Tst 130430 01 「ザ・棟梁」〜T木邸の現場から 第4回防音扉,二重サッシ,通線口,吸音パネル,機器用分電盤 等々,まさにスタジオ。

第1回からご覧頂いている皆様はお分かりかと思いますが,念のため…

こちらのスタジオ,換気工事以外はお客様指定の大工さん〜スタジオづくりは初めての棟梁〜がお作りになっていま〜す!

では,ソナは何をしているかというと,ノウハウのご提供ということになります。

スタジオをつくるということに関して,音響設計から工事まで,そして防振ゴムや建具などに関しても自社開発しているソナだからこそ「実際につくることができる」生きたアドバイスを提供させていただくことができるのだと,自負しております。

といっても,このようなコンサル業務がいつもうまくゆくとは限りません。

気合いの入った大工さん/工務店さんがおつくりになる物件で,その方々(実際に作る人)と直接やりとりさせて頂くことが必要です。

 

Tst 130430 02 「ザ・棟梁」〜T木邸の現場から 第4回ソナによる換気工事
空気を取り入れる給気口と排出する排気口に特注のガラリを取り付けています。
2重枠になっている方が排気ガラリ(中),シンプルな方が給気ガラリ(右)です。

Tst 130430 03 「ザ・棟梁」〜T木邸の現場から 第4回
排気用と給気用のガラリの仕様がなぜ違うかというと…
排気ガラリは,中にフィルターが差し込まれており,
メンテ(清掃)できるように手の込んだつくりになっているからなんです。

 

スタジオとは直接関係ありませんが…

階段の手摺りといえば,普通は丸棒。

ところがこちらの手摺り,角材から手作業で削りだして製作されています。

手触りの良い木材にほどこされた丁度良い大きさの不規則なでこぼこは,手がかりも良く安心して階段を昇降できます。

棟梁曰く
「設計仕様は丸棒。でも,こっちの方がええと思って,設計の先生に許可もらって,やりたいことをやらせてもらった」とのこと。

Tst 130430 04 「ザ・棟梁」〜T木邸の現場から 第4回

棟梁からは「面倒」という言葉を聞いたことがありません。
棟梁にとっては,何事も「できる」か「できない」かであって「できるけど面倒」という概念は無いようです。
技術者たるもの,そうでありたいものデス。

そろそろ,最終回が近いか…

by N

4月 152013
 

前略。そろそろかと思い,棟梁に電話しました。

「吸音パネルの工事に入る頃かと思いますので,修正した最新の図面を持って伺います。」

吸音パネルは,一般の大工さんでは行わない工事なので,初めての方には事前に作り方を理解しておいて頂く必要があります。

とりあえず電話で,

「あれをこうしてこうやったら,次にこれをして,そうするとこんな感じになりますので,最後にはこういうように仕上げます。」

と,棟梁にイメージを伝送し,

「パネルの枠は,桟木(サンギ)の二つ割りなどを使うと柔らかいので作業しやすいかもしれません。」

と,アドバイスさせて頂きました。

が!,素人が材料のアドバイスなどをプロにするものではありません。棟梁曰く

「そんな材料(桟木)は,うちでは使わない。パネルは垂木(タルキ)でつくる。」

そうなんです。本当は,きっちりとした垂木のパネルの方が良いんです。

初めての人には作りやすかろうと思い,桟木(サンギ)なぞを棟梁にお勧めした僕が間違っておりました…

で,本日,現場を訪問。

いやぁ,着々とできてますよ。

グラスウールダクトがついて下地に吸音材が入ると,いよいよスタジオができつつある,という感じです。

そして,最後の仕上げとなる吸音パネル製作のノウハウを棟梁とご子息!に伝授。

お察しの通り,棟梁は息子さんと一緒にこのT木邸をつくられているのです!

そして,吸音パネルは,どうも息子さんが中心となってつくって頂けるようで…

ご子息も立派な大工さんなのであります。

○○建築は,不滅です!

Tst 130415 01 1024x768 「ザ・棟梁」〜T木邸の現場から 第3回

天井に吸音材が入り,いよいよ吸音パネル製作となります。
いよいよ,スタジオっぽくなりました。
(棟梁 & Jr.のツーショットは,透明化処理させて頂いております)

by N

4月 022013
 

前略。棟梁より電話を頂きまして「宿題(遮音工事)が終わりそう」だと。

いよいよ,工事もいよいよ第2局に突入。というわけで,施主のT木さんと現場に。

現場に到着すると,棟梁一同,大工さんは皆大忙しです。

その間をかいくぐってスタジオにたどりつくと… できてますよ!遮音層が。

遮音層に寸分の隙間も無いように,丁寧にシール(コーキング処理)もされております。

といっても,棟梁にとっては初めての防音工事ですし… やっぱりありました,シールされていない箇所。

棟梁に「あとでここもやっておいて下さいね」とお願いすると,

全てを分かっていらっしゃる棟梁曰く

「材料(コーキング)がなくなったから,一時中断。コーキング30本使ったもんで。」

30本って?,このスタジオ,四畳半程度の大きさなんですけど!

なんでも,ボード材を一層貼るたびに全ての目地をシール処理(コーキング)していただいたそうな。

丁寧な作業の積み重ねが性能の良いスタジオを届けることになると信じて,棟梁は全ての手間を惜しみません。

棟梁の仕事を見ていると,スタジオ工事の初心を思い出します。

初心,忘れるべからず。

 

Tst 130402 01 「ザ・棟梁」〜T木邸の現場から 第2回本日は,遮音工事と仕上げ工事の間に必要な換気ダクト工事。
密閉された防音室には,強制換気システムが不可欠です。
遮音層に穴を開けてしまうのがダクトの宿命なんですが,
空気を通して音を通さないようにするのが防音工事です。

 Tst 130402 02 「ザ・棟梁」〜T木邸の現場から 第2回次回までの宿題の中で難しいかも?と思われる工事に関しては,
それぞれの施行箇所にメモ書きを残しておきます。
お願いします!という気持ちと一緒に。

Tst 130402 03 「ザ・棟梁」〜T木邸の現場から 第2回棟梁の背中っす。

 

by N

3月 222013
 

ソナでは,制作会社のスタジオだけでなく,個人スタジオもやってます。

今回の「ザ・棟梁」でご紹介する個人スタジオの施主は,エンジニアのT木さん。

ご自宅の新築に際して,自宅でも仕事ができるようスタジオをお持ちになるという,大変仕事熱心なエンジニアさんです。

そして,この物語の主人公は「K棟梁」…

【棟梁との出会い】

1月。まずは,T木さんが全幅の信頼を寄せている「棟梁」(今風に言うと現場監督)に,お会いしに現場に伺いました。

個人邸の場合,設計段階から参加させて頂くことが多いのですが,現場に伺った時には,設計事務所による設計作業も上棟式も既に終わっており,着々と工事が進行している状態でした。

そのような状況の中,棟梁曰く

「この図面じゃ防音にならん。だからスタジオ部分には一切手を付けずにいる。俺はちゃんとした防音工事がやりたい。教えてくれれば,やれる事は何でもやる。」

むむむ… 名刺を頂くと肩書きが「○○建築 棟梁」。

現場で棟梁と呼ばれている人の名刺はだいたい「代表取締役」とか「○○部長」とかの肩書きがお決まりなんですけど!

こりゃ,本物の棟梁の登場です…

【棟梁弱気になる?】

専門業者よりやる気になっている棟梁の気概を受け,建物の設計図面を拡大コピーして,休日返上で手書き図面を作成して,再びT木さんと現場へ。

その図面を見て,棟梁曰く

「T木さん,こりゃスタジオ部分は専門家に工事してもらった方がええ。こんなダクト工事とか,見たことも無い。」

えっ! 棟梁が弱気に?

複雑な換気ダクトが難しそうな印象を与えすぎた?

そして,今後どのように工事を進めるかをT木さんと僕の宿題として持ち帰ることに…

【やっぱり棟梁!】

ソナがどこまで工事を行うか,T木さんと様々なケースの見積をやりとりしても,なかなか着地点が見つかりません。

そのうちに,とうとうスタジオに着工しなければいけない時期に差し掛かっており…

「やはり,棟梁にスタジオ工事をやって頂くことにしよう!」

と腹を決めて,CADで施工図面を作成しT木さんと現場の棟梁をたずねました。

「換気ダクト工事だけはソナでやります。あと,特殊な材料は手配します。でも,他の工事は棟梁のところでやってもらえませんか。重要なポイントでは僕が現場に来て指示しますし,困ったことがあったらいつでも僕の携帯に連絡を下さい。」

といった熱意が通じたのか,詳細な施工図面を見てやることが整理できたのか,棟梁からあふれんばかりのやる気オーラがみなぎりだし,めでたく工事スタートです。

で,早速グラスウールとジャージクロスを配送手配するため,棟梁に現場にはいつ届けたら良いかを聞いたところ,棟梁曰く

「いつでもええです。今,ここ(現場)で寝泊まりしとるので。早朝でも深夜でも休日でもいつでも受け取れます。」

さすが,現場所長ではなく「棟梁」です。

建築中のT木さんちに忍び込もうものなら,棟梁に何されるか分かりませんよ~。

みなさん,「みんなのいえ」という映画,ご存じですか?

この現場に来ると,毎回思いだすんですよね…

 

Tst 130321 01 「ザ・棟梁」 ~T木邸の現場から

現場に図面と僕の携帯電話の番号が貼られ,スタジオ工事スタートです。

 Tst 130321 02 「ザ・棟梁」 ~T木邸の現場から

難しい空調換気ダクト工事はソナで,他は棟梁のところの大工さんで工事。
隙間のコーキングも電源ボックスの遮音も棟梁のところの大工さんでバッチリ!

Tst 130321 03 「ザ・棟梁」 ~T木邸の現場から

棟梁の現在のお住まい,T木さんちの新築工事現場。
こちらで毎日朝から晩までT木邸の誕生を見守られております。

by N

3月 222013
 

ソナば,音響技術を売り物にしとる会社です。

そげんいっても,図面やら工事やらをみなで忙しゅう朝から晩までこなしとるような日々です。

ばってん,今日ば乗り切るだけでは終わっとられんとです。

技術会社やけん,ちょこっと先のことば視野に入れてやらんといかんとです。

やらないかんばってん,小さか会社やけん,研究部門とか研究施設とかはなかです。

そげんでいうても悲しむことはなかです。

研究部門がないっちゃけんは,やる気がありゃ社員全員が研究者にれるっちゅうことです。

研究施設もなかばってん,しきらんことも多かろうが,こん頃はパソコンも性能がよかけん、工夫すりゃ手頃な機材で十分な実験ができるとです。

やる気になったら,やる気になったもんで研究チームば結成すれば良かとです。

これをソナの架空の部署「ソナラボ」っちいうとです。

今週は,こげなソナラボ活動ばしよったとです。

PR exp130319 ソナラボ通信

みなさん,スタジオにはコントロールルームとブースがあるばってん,ブースの響きっちゃ,どげん設計するとですか。

生楽器は響く部屋の方がよかろうもん,どん程度が良か吸音率となるとですか。

10年後くらいにゃ,楽器別の設計指針をだしとうっち思うとります。

人ばパンのみに生きずにあらず,ですたい。

by 偽博多っ子

8月 012011
 

スタジオをはじめ,実験室,ホール,映画館……と実績豊富なソナの オリジナル 防振ゴム
この度,新モデルの防振ゴムヴィブソーバー』が完成いたしました!

ソナでは,浮遮音構造にとって最も重要な役割を担う部分「浮床(うきゆか)」の性能を追求するために,浮床施工用の防振ゴムを自社開発しています。

【ヴィブソーバーの特徴】
  • 優れた防振性能
    特殊形状,工夫されたゴム配合によって,厚さわずか35mmでも広い範囲において防振効果を得ることができます。
  • 優れた施工性
    表面形状の工夫により,現場での墨出しをスピーディに行うことができます。
    一般的な湿式浮床工法では,壁下などの高負荷部分にSN24を,
    それ以外の標準負荷部分にSN14を使うことで簡単に高性能な浮床が施工できます。
  • 豊富な使用方法
    オプションパーツとの組み合わせによって浮遮音壁の振れ止め用としても使えます。
    床にアンカー固定したり,受けパーツとの組み合わせで根太組床にも適用することができます。

詳しくはこちらより

ソナでは,浮床設計施工も承っています。
お気軽にお問い合わせください。

7月 222011
 

article align 02 音響調整ページを追加しましたarticle align 01 音響調整ページを追加しました

多くのプロフェッショナルスタジオを手がける過程で蓄積してきた知識/調整技術をもとに,
音響調整パーツなどを用いながら,制作環境からホームシアターまで,ご要望に合わせて幅広く対応致します。

サラウンド再生環境・制作環境にも精通したスタッフが多数在籍しており
設計や施工に携わらせて頂いた空間の調整のみならず
既存のコントロールルームやブースなどの 調整 のみの ご依頼も多数いただいております。

収録・再生環境の改善/メンテナンスに,是非ご用命ください。

詳しい内容はこちらから


5月 172011
 

5月11日,府中 篠原様のピアノ室
ご予定されていた2台のグランドピアノが揃ったということで
竣工後の音のチェックにお伺いしました。

先月結婚式を挙げたばかりの新婚のお二人にピッタリな
コンクリート打ちっ放し外装の素敵なお宅です。
(あいにく外は雨でしたので,建物の写真がありません…すみません)

ピアノ室は1階にあり,建物の構造は RC 造です。
(設計は(株)萩原建築設計事務所さん,建物/ピアノ室共に施工は業務提携会社の稲葉建設株式会社

4枚の引き違いサッシの奥に9.5帖の洋室があり,ピアノ室は約13帖の広さです。
サッシは敷居の段差の無く,同じフローリングで両室共仕上げてありますので
ガラスを通して,広さと開放感が感じられます。

sino 1 300x199 施工例のご紹介 〜個人様邸ピアノ室〜

奥様にピアノを弾いていただきながら簡単な測定をいたしました。

sino 2 300x220 施工例のご紹介 〜個人様邸ピアノ室〜

壁と天井は斜めになっていて,縦長の小窓は二重になっています。
グリーンの部分は響きを調整する吸音材入りのクロスパネルです。

sino 3 300x215 施工例のご紹介 〜個人様邸ピアノ室〜

測定結果をご説明中。
おいしい部屋の響きは残して,少し吸音を調整することになりました。

sino 4 300x201 施工例のご紹介 〜個人様邸ピアノ室〜

そして,隣のお部屋では旦那様(左)お父様(右)と弊社会長(中央)が楽しく談話中。
(さりげなく撮るつもりが,しっかり構えた写真になってしまいました….)
測定後にはコーヒーをいただきながら,お二人の結婚式のお話しを聞いたり
お写真を見せていただいたり,あっという間に時間が経ってしまいました!

今後のお二人のご活躍がますます楽しみです。
新しい生活のスタートのお手伝いができて,嬉しいお仕事でした。
篠原様 ありがとうございました。

by mK

3月 082011
 

choon03 ヤマハ[調音パネル]の取扱いを始めました

去る2月24日、ヤマハ株式会社様の音場コントロールパーツ「調音パネル」
ヤマハのご担当者4名様と共に、ソナにお迎えしました。

調音パネルは、ヤマハさんから昨年(2010年)の6月に
リリースされた室内音場の調整用パネルで、わずか3cmの厚さながら、
音響管による共鳴を用いた低域から高域までのフラットな吸音特性と
拡散反射という二つの特徴を併せ持っています。

(詳しいご説明はこちら

各種業界誌の紙面などで紹介記事などは拝見しておりましたが、
この度ヤマハさんからのご提案で、我が社にて実物に接する機会
を頂きました。



お迎えしましたのは、Dr.Kこと国本研究開発センター長,藤森様,本地様,
アビテックス営業部の柳田様の4名様です。
本地様から製品の開発コンセプトから機能まで詳しくご説明
頂いたのち、早速いつも通りの試聴大会です。

弊社ではリスニング用に室内音響を整えた試聴室をご用意して
おります
が、今回は調音パネルがその実力を発揮しやすいように
敢えて音響的にはフツーの部屋である会議室で試聴をスタートです。

choon04 300x225 ヤマハ[調音パネル]の取扱いを始めました

立っておられる方が本地様



第2ラウンドは試聴室に移動。

choon02 300x225 ヤマハ[調音パネル]の取扱いを始めました

急ごしらえで場面転換

各自持ち寄ったソースで、既に音場が整っている部屋での
調音パネルの効果を聴かせて頂きました。


さて、その感想は。

様々な意見が飛び出しましたが、会議室の方では、総じて“すっきりする”
“各楽器が見えやすくなる”というような感想が多かったようです。

特に低域のすっきり感は、誰もが感じたようでした。
会議室のような音響的な配慮がほとんどなされていないような空間では
特徴をフルに発揮し、音場の変化をしっかり感じられそうです

試聴室の方では、さすがにもともとが吸音の多い部屋であり、その変化は
会議室ほどではありませんでした。

ただ、今回は時間の都合もあり、スピーカーの背後という1通りの
設置パターンしか試せませんでしたので、側壁面や、後背面などいろいろな
設置場所の試行錯誤
をしてみると、また違った効果を感じる事ができるかもしれません。


ヤマハさんのご好意により、デモ用の調音パネルはしばらくお借りできることに
なりましたので、そのあたりさらにじっくりと吟味して楽しもうかと思っているところです。

また、今回はステレオ再生での試聴大会でしたが、当然ブースの音響調整や、
楽器の練習室などでも多いに役立ってくれそうですね。
どんな効果を見せてくれるのか、いじってみるのが楽しみです。

ソナでは録音用ブースを作ったり、ブースの音場調整をすることも多いのですが、
調整方法の選択肢のひとつにも加わってくれそうです。

3cmと薄いですし、サイズは60×90cm、重量も4kg程度ですから、
つけたり、取ったり、動かしたりと、気軽に動かせるのもいいですね。
ウール系の材料と違って、触ったり持ったりしてもヘタりの心配もありませんし。
いろいろと音場を変化させながらお試しするのも面白いと思います。


この調音パネル、ソナでもお取り扱い致します

お借りしているパネルを利用して、デモもできます
ご興味持たれた方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

私もこれからいろいろと試してみまーす。


by buscapedogg

choon06 150x150 ヤマハ[調音パネル]の取扱いを始めました

いろいろ試してます